1級の
品質管理検定レベル表がどのように改定されたか、見ていきます。
■ 「各級の試験範囲は、各欄に示されている範囲だけでなく、その下に位置する級の範囲を含んでいる。」ことが明確化されました。(1級〜3級)
つまり、1級の範囲はレベル表の
4級+3級+2級+1級ということになります。
■ 認定する知識と能力のレベル
変更はありません。
■「対象となる人材像」が追加されました。(各級共通)
1級も、対象となる人材像の欄が追加されました。
次の通りです(引用)。
○ 部門横断の品質問題解決をリードできるスタッフ
○ 品質問題解決の指導的立場の品質技術者
■ 品質管理の実践
次の3つの項目に分類され、新しい内容も追加されています。
■ 全社的な品質管理活動の実践
■ 個人としての倫理及び組織としての社会的責任
■ 品質管理周辺の活動に関する基礎知識
総項目数は、8と変わりませんが、以前の1級範囲の一部を2級レベルに移し、1級は新たに範囲を拡げたという印象です。
■ 品質管理の技法
次の2つの項目に分類されました。
■ 品質管理の手法の活用
■ 品質管理周辺の手法に関する基礎知識
総項目数は、8から11になり、範囲が拡がりました。
【1級のまとめ】
レベル表では、範囲が前より拡がったように見えます。
しかし、1級は従来より「2級を超えるレベルの統計的手法はすべて」となっているようです。
ですから、実質的には変更なしです。
【品質管理検定レベル表の改定 まとめ】
○ 4級:実質的な変更なし
○ 3級:
新QC七つ道具の追加以外は、実質的な変更なし。
○ 2級:
新QC七つ道具、信頼性工学、品質機能展開が追加された。
○ 1級:品質管理周辺の手法の追加など、範囲が拡がったように見えるが、
実質的には変更なし
2級は明らかに、試験範囲が拡がりました。
1級は実質的には変更なしですが、見た目は増えています。
2級は、追加された範囲の学習が必要です。
また、特に1級は、QC検定の問題集と参考書で学習するのはもちろんのこと、新聞や、参考書以外の本もよく読むなどが必要です。
でもこの点は今に始まったことではないので、「参考書だけじゃダメだよ」ということを再確認すればよいですね。
社会的なアンテなを常に張っておくことが求められているのでしょう。
その学習をしっかりやっておけば、難易度はそれほど変わらないと予想されます。
2級の
品質管理検定レベル表がどのように改定されたか、見ていきます。
■ 「各級の試験範囲は、各欄に示されている範囲だけでなく、その下に位置する級の範囲を含んでいる。」ことが明確化されました。(1級〜3級)
つまり、2級の範囲は レベル表の
4級+3級+2級ということになります。
■ 認定する知識と能力のレベル
新QC七つ道具も活用することが追加されました。
■「対象となる人材像」が追加されました。(各級共通)
2級も、対象となる人材像の欄が追加されました。
次の通りです(引用)。
○ 自部門の品質問題解決をリードできるスタッフ
○ 品質に関わる部署の管理職・スタッフ<<品質管理、品質保証、研究・開発、生産、技術>>
■ 品質管理の実践
今までは2級、3級が共通で、7つの項目に分類されていましたが、2級単独になり、次の7つの項目に分類されました。
■ 品質管理の基本
■ 管理と改善の進め方
■ 品質の概念【定義と分類】
■ プロセス管理と品質保証
■ 問題解決
■ 検査及び試験
■ 標準化
項目数は、2級、3級共通で39項目から、2級単独26項目になりました。
内容の詳細表現は、カッコの形で3つに分かれています。
(注釈や追記事項)、<<具体例>>、【出題レベルの程度や範囲】
2級と3級がはっきり分かれた、といってもほとんど同じ表現もあります。
しかし、2級の内容は前とは変わっている(追加された)ところもありました。3級より高度な内容となっています。
項目数が多いです。
■ 品質管理の技法
10の項目に分類されました。(項目名はWebを参照してください)
次の3つの項目が追加されています。
■ 新QC七つ道具の活用
■ 信頼性工学とは【定義と基本的な考え方】
■ 品質機能展開とは【定義と基本的な考え方】
以上3項目(分類)の追加や、細かい項目の追加等のため、総項目数は、9から20になり、大幅に増えました。
信頼性工学と、品質機能展開は【定義と基本的な考え方】のみに限られるとはいうものの、
2級の試験範囲は広がった、と言えるのではないでしょうか。
以前の1級レベル範囲の一部が取り込まれているという印象を受けました。
3級の
品質管理検定レベル表がどのように改定されたか、見ていきます。
■ 「各級の試験範囲は、各欄に示されている範囲だけでなく、その下に位置する級の範囲を含んでいる。」ことが明確化されました。(1級〜3級)
つまり、
3級の範囲は レベル表の 4級+3級 ということになります。
■ 認定する知識と能力のレベル
ほとんど同じです。
■「対象となる人材像」が追加されました。(各級共通)
3級も、対象となる人材像の欄が追加されました。
次の通りです(引用)。
○ 業種・業態にかかわらず自分たちの職場の問題解決を行う全社員<<事務、営業、サービス、生産、技術を含む全て>>
○ 品質管理を学ぶ大学生・高専生・高校生
■ 品質管理の実践
今までは2級、3級が共通で、7つの項目に分類されていましたが、3級単独になり、次の7つの項目に分類されました。
■ QC的ものの見方・考え方
■ 管理と改善の進め方
■ 品質とは【定義と分類】
■ プロセス管理
■ 問題解決
■ 検査及び試験
■ 標準化
項目数は、2級、3級共通で39項目から、3級単独25項目になりました。
内容の詳細表現は、カッコの形で3つに分かれています。
(注釈や追記事項)、<<具体例>>、【出題レベルの程度や範囲】
2級と3級がはっきり分かれた、といってもほとんど同じ表現もあります。
全く新しい項目が追加されたということもなく、実質的な試験の範囲は以前と変わらないようです。
わかりやすく示したということですね。
それにしてもまだ項目数が多いですが。
■ 品質管理の技法
次の3つの項目に分類されました。
新QC7つ道具は前のレベル表にはなく、3級としては新規追加項目になります。
■ データの取り方・まとめ方【定義と基本的な考え方】
■ QC七つ道具の活用【見方、作り方、使い方】
■ 新QC七つ道具とは【名称と使用の目的】
新QC7つ道具が追加されたため、項目数が、13から20になりました。
大きく変わったのは、新QC7つ道具の追加ですが、【名称と使用の目的】に限られているため、高度な内容は要求されていません。
日本規格協会のQC検定のページを見たら、
品質管理検定レベル表が改定されていました。
(引用 ここから)
2008年初めに実施したアンケート(団体受験企業対象)及び多方面からのご意見をもとにレベル表の見直しを実施し、改定を行いました(2008年10月8日)。
今回のレベル表の改定では、より見やすく、よりわかりやすい試験範囲とすることと、試験項目の社会での活用の実情に照らした見直しを行いました。
新しいレベル表は、2009年第1回QC検定(2009年3月22日実施)から適用します。(引用 ここまで)
というわけで、QC検定のレベル表が、わかりやすく改定されたようです。
どんな風に改定されたか、4級から見ていきますね。
■ 認定する知識と能力のレベル
■ 企業活動の基本
はほとんど同じです。
■「対象となる人材像」 が追加されました。(各級共通)
4つの級とも、対象となる人材像の欄が追加されました。
4級の場合だと、次の通りです。
○ 初めて品質管理を学ぶ人
○ 新入社員
○ 社員外従業員
○ 初めて品質管理を学ぶ大学生・高専生・高校生
対象の人材像が変わったわけではなく、表の中に入れ込んで、明確化されたということですね。
「社員外従業員」というのは、パート社員や派遣社員を指すのでしょうか?
あまり耳慣れない言い方ですね。
■ 品質管理の実践
今までは項目を単に羅列していただけでしたが、次の6つの項目に分類されました。
■ 品質管理
■ 管理
■ 改善
■ 工程(プロセス)
■ 検査
■ 標準・標準化
内容の表現もスリム化されました。
項目数は 22から24になりましたが、実質的な内容に変更はありません。
この分類により、わかりやすくなりました。
■ 品質管理の技法
同じく、次の2つの項目に分類されました。
■ 事実に基づく判断
■ データの活用と見方
項目数が、10から9になりましたが、やはり実質的な内容に変更はありません。
4級の試験範囲は、QC検定のWebで公開している"品質管理検定(QC検定)4級テキスト(ver.1)”から出題されることに変更はありません。4級テキストは改定されていません。
ということは、少なくとも4級に限っては、試験範囲の実質的な変更はないということだと思います。